こんにちは!学生スタッフのもつです。
sprinGでは、大学生の運営スタッフのスキルアップ・情報共有を目的として、月に1回学生研修と称して「ケース会議」を開催しています(11月の記事はこちらからご覧ください)。「ケース会議」は各回の担当者がsprinGで子どもたちと関わる上で、悩んでいることを持ち寄り、運営の精神科医・佐藤を交えて意見交換を行う、というものです。
12月の会議では、「できる~む記録を活用したい」というテーマで行いました。
sprinGでは、「できる~む」というオンライン上のバーチャル空間を活用して、ギフテッドの子どもたち同士が繋がる機会を作っています。(できる〜むについて詳細はこちら)
sprinGの学生スタッフは担当制で「できる~む」に参加していますが、活動後に「できる~む」で起きた出来事を記録し共有しています。毎日固定で入る大学生はほとんどいないため、久しぶりに入る時に最近来ている子どもの様子などを確認してから参加するようになっています。
そこで、今回は、その記録を振り返り、これからの活動に生かすための意見交換を行いました。
記録の中で今回注目したのはできる~むに参加したお子さんが泣いてしまったケースです。
今年のできる〜むを振り返り、泣いてしまった事例をいくつかピックアップしました。その原因としては、ゲーム操作が上手くいかなかったり、コミュニケーションのすれ違いがおきてしまったことが事例として多く上げられました。ゲームになると、「勝ち負け」に固執してしまうため、どうしても感情的になりやすく、喧嘩が起こりやすいです。
そこで、実際に学生スタッフがとった対応が以下の通りです。
①いったんその場を離れて個別に対応
②話を聞いて誤解を解いた
③別の話題やゲームをするように促した
実際にそのようなことが起きた場合、状況を整理し、一度冷静になれるような場所づくりや声かけが重要だと考えました。
また、これらのケースを防ぐための意見交換を行いました。
勝ち負けがあるゲームでは、チーム戦にしたり、うまくハンデを活用するという意見があげられました。ゲームの設定をする際に、お手付き設定をするなど、ゲームになれてない子でも楽しめるような工夫を取り入れていきたいです。
また、レベル差があることを得意な人に理解してもらうことも意見としてあげられました。歳が上の子が下の子にフォローできるような雰囲気づくりや声かけをすることも案としてあげられました。
一方で、ゲームになれている子や年長の子が我慢することを強いるのはいいんだろうかという意見も上げられました。
みんなで、コミュニケーションをとりながら、これからも楽しめるような環境づくりにしていきたいですね。
精神科医の佐藤からは「勝ち負けは避けられない。起きてしまうものである。そのため、衝突はある程度仕方のないことであり、成長するチャンスでもある。ただし、その後のフォローは丁寧にしてほしい。」と説明がありました。こどもたちに早急に解決や成長を求めるのではなく、長い目線でゆっくりと見守る姿勢も大切にしていきたいです!
今後への課題として、勝ち負けで負けた子にどう声をかけたか・どう対応したかについて情報を集めていくことが決まりました。これからも、こどもたちが安心できる活動のために意見交換を続けていきたいです!
以下のプロジェクトページでは、ギフテッドプロジェクトsprinGが取り組んでいるその他の保護者の方向けの支援などもご紹介しています。
今後とも、学校に馴染みづらく困難を抱えているギフテッドの子どもやご家族の役に立てる活動の実践と、今回のような形での研究発表等に努めてまいりますので、ぜひご注目いただけましたら幸いです。
最後に、ギフテッドプロジェクトsprinGは、今年度以下の補助・助成を受けて活動しております。いただいた期待に応えられるよう、一人でも多くの方に充実した支援を届けてまいります。