「ギフテッドミニ勉強会&継続親の会」を開催しました!

みなさんこんにちは。「ギフテッドプロジェクトsprinG」の大学生スタッフ、リヒトです。

今回は、7月30日に開催いたしました、「アメリカのギフテッド教育の勉強会」について、その概要をお伝えしたいと思います。

今回の勉強会では筑波大学で才能教育の研究をしていらっしゃる関内偉一郎先生をお招きし、アメリカのギフテッド教育についてのお話を伺いました。

なお、当初はこの勉強会の後に「継続親の会」の開催が予定されていましたが、講師へのたくさんの質問を踏まえ、急遽勉強会を延長して実施いたしました。

関内先生による講義

関内先生の講義は「才能と才能教育」「ギフテッドの広義と認定」「才能教育の特徴・方法・実施プロセス」「アメリカの課題と日本への示唆」などのテーマに沿って、1時間で行われました。講義はギフテッドの定義からアメリカの飛び級の仕組み、日本で導入する際の課題と多岐に渡り、また実際にペンシルベニア州やオハイオ州などで採用されている制度についてなども紹介されました。非常に学びのある時間であったと同時に、日本の教育制度を見つめ直す良い機会になりました。

私自身、高校三年時に都内インターナショナルスクールで大学の単位を取得後、アメリカの大学に飛び級で入学しているので、関内先生が飛び級制度について言及されていた経済的負担の軽減が見込まれること、必ずしも子どもを幸せにさせないこと、などの点については実際にそのプロセスを経験したものとしてをひどく共感できるものがありました。

しかしそれとは対照的に、文化の違いからみるギフテッド教育の話は私にとって完全に新しい視点で、とても興味深いテーマの一つでした。アメリカの教育は個々を重要視し、学業において優秀な子どもには個別のアドバイザーがつくこともある制度であることと反対に、日本では教室の中で勉強が得意な子どもは不得意な子どもを助ける、といったように調和を重視することが普通です。教室の理想像や文化的な考え方の違いが実際の教育制度の違いに大きな影響を与えていることについてはこの講義を聞くまで気づきませんでしたが、非常に納得できる内容でした。

45人の参加者からたくさんの質問が飛び交いました。

この勉強会をを通して気づいたことは、アメリカはギフテッド教育の実施プロセスが非常に具体的に定められ、それが広くギフテッド教育に良い影響をもたらしていることでした。講義で紹介されたペンシルベニア州を例にとると、評価の必要性をスクリーニング検査で評価したのち、保護者が署名して評価報告書、教育計画書の作成、といったように個別に最適化された教育に向けた手順が進みます。その結果、飛び級がより一般的になったり、早期カレッジハイスクール、州立寄宿生数学科学学校、マグネットスクールなどの新しい教育機関が登場したりして、通常の学校へ行きにくさを感じる生徒の受け皿になっています。

しかし日本では具体的なギフテッド教育プロセスがないことで現場の認知を得られず、また上記のカリキュラムの進んだ教育機関も一般的になっていません。実際に今回の勉強会に参加された方の中には、何度も学校に足を運んで先生とお話したり、ギフテッドについて書かれた教材を学校の先生に渡したりして理解を得ようと努力するギフテッドのお子さんを持つ方もいらっしゃり、直面する困難の様子が強く伝わってきました。

まずはギフテッドの子どもたちがもつ困難に寄り添い、ギフテッドについての認知を広げることが私たちの目標です。

現在、この活動を継続的に行い、ギフテッドの子の居場所づくりを作っていくために、みなさまからの寄付を募集しています。
いただいた寄付は、責任をもってイベントの会場費やコミュニティ運営を一緒に進めていく大学生スタッフの採用費等に使用させていただきますので、ご支援賜れますと幸いです。1000円より、ご寄付を受け付けております。

また、ギフテッドプロジェクトsprinGは、今年度以下の補助・助成を受けて活動しております。いただいた期待に応えられるよう、一人でも多くの方に充実した支援を届けてまいりますので引き続きご注目ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。今後の活動にもぜひご期待ください!

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