みなさんこんにちは。「ギフテッドプロジェクトsprinG」の大学生スタッフ、えいっちです。
今回は、4月22日に開催しました「第6回ギフテッドミニ勉強会&親の会」について、概要と感想をまとめていきたいと思います。
今回の勉強会のテーマは『世界のギフテッド教育〜ノルウェーの教育研究者による発表』当日はノルウェーから3名の研究者をお招きし、東京の会場にて対面とオンラインのハイブリッド形式で講義とグループワークを行いました。
本勉強会は、科研費(21K18486および22K02375)の下、千葉大学教育学部石田祥代教授、及び高知大学教育研究部是永かな子教授にもご協力いただき開催しました。
ノルウェー研究者3名によるミニ講義
ノルウェーのインランド応用科学大学の研究者3名に、北欧諸国のギフテッド研究および支援の現状についてお話しいただきました。
お話の中で印象的だったのは、ギフテッドの成人に自分の受けた学校教育をどのように捉えているかを調査したスウェーデンの研究です。この調査では、ギフテッドの人々にとって、スウェーデンの学校教育は「敵対的」で「不満足」であったと結論付けられたそうです。
ノルウェーの教育総局は、「通常の教育で満足な収穫が得られない生徒には、特別教育を受ける権利がある」としつつも、ギフテッドの生徒らは「満足のいく収穫がある」ため、支援の対象にならないとの見解を示しているといいます。
福祉政策やインクルーシブ教育が盛んなイメージのある北欧でも、ギフテッドへの理解や支援は決して十分でない印象を受けました。
保護者同士のグループワーク
後半のグループワークでは、保護者の方々が5,6名ずつに分かれてお子さんの近況や日頃の悩みを語り合いました。対面の会場では、研究者の方々にも各グループに参加していただきました。
私の参加したグループでは、お子さんが同年齢の子どもたちの行動に悩まされているというお話が多く聞かれました。保護者の方が直接関与できない子ども同士の空間では、お子さんの困りごとを把握することすら難しいのだろうと思います。お子さんがそうした悩みを自分で話してくれた際、どのように受け止めるべきかについても保護者の方々は悩んでおられるようでした。
保護者の方々のお話を伺い、お子さんたちは日々の集団生活のなかで保護者の方でも想像しがたい悩みを抱えているのだということを知りました。これは「できる~む」での様子からは知ることのできない一面だったため、大変勉強になりました。
また支援や研究の担い手同士がつながる重要性も感じました。講演を聞き、ギフテッド支援はどの国でも課題が山積みであることがうかがえましたが、ご登壇いただいた研究者の方々は、「ノルウェーにはsprinGのような活動がないので持ち帰って実践してみたい」と前向きに話しておられました。私たちも今できることを少しずつでも積み重ねていかねばと改めて思いました。
これからも「ギフテッドプロジェクトsprinG」は、子ども・保護者の方々双方に寄り添えるような企画を作っていきたいと考えています。
現在、この活動を継続的に行い、ギフテッドの子の居場所づくりを作っていくために、みなさまからの寄付を募集しています。
いただいた寄付は、責任をもってイベントの会場費やコミュニティ運営を一緒に進めていく大学生スタッフの採用費等に使用させていただきますので、ご支援賜れますと幸いです。1000円より、ご寄付を受け付けております。
最後までお読みいただきありがとうございました。今後の活動にもぜひご期待ください!