第三部「インクルーシブ教育、コミュニケーションについて」

第三部では、いじめ・発達障害を理解するための環境づくり、コミュニケーションについて重点的にお話いただきました。

 

まず、初めに佐藤からいじめや発達障害の子を受け入れていくために必要なものは、法の制度よりも国民が彼らを理解する姿勢が必要であると提言がなされました。そして、その取り組みの一環であるインクルーシブ教育についてご専門である安部先生にお話をいただきました。

 

安部先生は、インクルーシブ教育の盛り上がりは今に始まったものではなく、昔から行われていたものであるとおっしゃられました。これから必要なことは、教師の内情として存在する、“なるべくなら手間がかかることをしたくない”という暗黙知に切り込んでいくことだとまとめられました。

 

いじめや発達障害など原因が根本的な問題を解決するには周囲の理解が必要です。その中で文科省や教育委員会はどのようなことができるのかを鈴木先生、陰山先生に伺いました。

 

日本人、社会全体で経済を豊かにすることが幸せの全てではない。周囲の理解を得るために必要なことは良好なコミュニケーションの構築であり、日本人は人とのつながりを豊かにすることの大切さを見つめ直すべきだ、と鈴木先生はおっしゃいました。

 

陰山先生は、親が子どもに人としてどうあるべきかを示すことで子どもはそのまねをして成長していくことを伝えられました。そして、次の世代を担う若い世代が現在の社会のあり方に疑問を投げかけ、一般的には見えていない問題に目を向けていかなければならないとおっしゃいました。rojemayfes7

 

最後に

フォーラムの最後に登壇者の皆様からまとめのお言葉をいただきました。

 

幼児教育までは、誰でも受け入れることが当たり前であるインクルーシブな教育が行われています。しかし、現在では小学校教育から選別されてしまう教育が始まってしまいます。安部先生は、小学校教育を選択できる教育へと変えていくことが必要だとおっしゃいました。また、現代のストレス社会を生き抜くために必要なことは、他者との良好な相互関係にあることで得る自己肯定感であり、学校ではその重要性を伝えてインクルーシブな環境を作っていくべきだとまとめていただきました。

 

陰山先生からは、日本の教育界の嘘という新たな視点からお話をまとめていただきました。先日体罰でも問題になりましたが、日本の教育では過度な練習で生徒を追い込んでしまう教育方法を採る方もいます。しかし、本当に指導者に求められていることは、児童や生徒をいい環境でリラックスさせながら、集中して物事に取り組めるようにすることなのです。

 

 鈴木先生には、今の世の中の完璧なものだけを追い求める理想主義ではなく、人それぞれの違いを認め合うコミュニケーションや、物事にみんなで取り組む過程が大切なことだとまとめていただきました。

 

最後に、学生の佐藤が「問題を解決するには実際に現場で活動し、問題意識を周囲と共有しながらできることを取り組んでいくことが必要だ。」と述べ、このフォーラムを締めくくりました。rojemayfes8