第一部「いじめ・発達障害の現状」

第一部は、国会議員・現場の教員・特別支援教育の専門家という三つの立場から、発達障害・いじめの現状について話し合いました。

第一部のはじめに、「6.5%」という数字が提示されました。これは、文科省の実態調査において明らかになった、小・中学校の通常学級において発達障害の可能性がある子どもたちの割合です。詳細はこちら
これをもとにして、発達障害やいじめの現状について話し合いました。

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発達障害について

まず、参議院議員で元文部科学副大臣の鈴木先生は、発達障害には男女差があること、現場には発達障害についての専門的な教員・知識を持った人が少ないことといった現状を述べられました。

学生代表の佐藤は、大人になってから発達障害だと診断された知人の例を挙げ、診断されていなくても、教室の中には発達障害を抱え困っている子どもが身近に多くいる可能性があることを示しました。

6.5%という割合を教室に置き換えると、ひとつの教室に2~3人程度、発達障害の可能性のある子どもがいるという計算になります。特別支援教育コーディネーターを務める安部先生は、発達障害とまではいかなくても、なかなか勉強の成果が表れない子や集中できない子は1クラスに10人程度いると感じるそうです。

また、このような子たちに対して、学校としての取り組みだけではなく、家庭もアプローチをしていく必要があります。大阪府教育委員会委員長を務める?山先生は、子どもの睡眠時間は先進国の中で日本が一番短いことを挙げ、まずは子どもたちの生活環境を整えることが重要だとおっしゃいました。rojemayfes2

 

いじめについて

また、本フォーラムのもう一つのテーマである、「いじめ」に対するディスカッションも行われました。文科省の2012年度の調査では、いじめは年に14万件も起きていると示されています。詳細はこちら

鈴木先生は、「いじめはあるべきではない」と言ってばかりいると、いじめを認知しなくなるという悪循環につながりうるため、あえて正面から向き合って対処を考えていこうという意識のもとでこの調査が行われたとおっしゃいました。

最近のいじめ問題で言えば大津いじめ事件が有名ですが、それについて陰山先生は、いじめに暴力・金銭が絡んだ時子どもは追い詰められること、その段階になる前に先生・校長が止めるべきであったことを述べられました。今後、先生・校長・教育委員会・地域がしっかりとした連携をはかり、情報共有や「この場合はこう対処しよう」といった意思疎通を図る必要性を主張されました。

今はコーディネーターの立場で現場を離れた安部先生ですが、担任として現場にいたときには「学校現場が変わってきた」ということを実感されたそうです。昔は教師同士のコミュニケーションが盛んで、教材を協力して作りあったり互いのクラスの子どもの様子を伝え合ったりしていたのに対し、今ではやりとりがメールのみなど、希薄化してきているといいます。いじめの解決手段は、教師同士がもっとコミュニケーションをとることだと主張されました。クラスの雰囲気をよくすることで、いじめを未然に防ぐことが大切なのです。互いを認め合えるようなクラス作りやわかりやすい授業づくりといったことに、学校全体で取り組んでいくべきだとおっしゃいました。