関西教育フォーラム2015 コラム①イントロダクション

11.01


ROJEホームページをご覧の皆様、こんばんは!
広報担当の森田です。

関西教育フォーラムもいよいよ開催まで一ヶ月を切ってまいりました。そこで、当日来て下さる皆様にとって本フォーラムがより意味あるものになるように、そして読んでみて参加したい!と思ってくださる方が一人でも増えることを願って、本日からコラムの連載をしていきます!アドバイザーとして関わってくださっている伊藤駿さんによる、「教育格差」についての全9回の連載予定です。

それでは、どうぞご覧ください!

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みなさんこんにちは。大阪大学大学院人間科学研究科教育文化学研究室の伊藤駿と申します。もともとは千葉大学に所属しており、関東ROJEで活動をしていました。現在は東日本大震災の復興支援事業「つぼみプロジェクト」で顧問をしながら、この関西教育フォーラムのお手伝いをしています。今回から9回の連載を通じて、「教育格差」について異なる視点から論を展開していこうと思っています。論文ほどかたくない、しかし知見を得られる。そういった文章を心がけて書きますので、ぜひ最後までおつきあいください。そして、ぜひ11月22日に京都大学でお会いしましょう!

 

この連載は以下のようなスケジュールで更新していきます。
①イントロダクション
②機会の平等と結果の平等?日本の教育格差を巡る議論?
③「学力」とは何か?「学力」はテストの点数なのか?
④学力への影響因?社会関係資本と文化資本、経済資本?
⑤文化的再生産
⑥格差を乗り越える学校?効果のある学校と力のある学校?
⑦一人も見捨てない教育?「原学級方式」、「同和教育」をめぐって?
⑧力のある学校とインクルージョン?すべての子供を包摂する学校?
⑨海外の格差是正政策?イギリスのシュアスタートという政策?

 

テーマなどは仮定ですので変更する可能性があります。また、伊藤自身が10月末から11月中旬までヨーロッパへ調査にいきますので、海外の学校の事例なども折を見て紹介していきたいと思います。

今回はあと2つお話したいことがあります。本連載での「格差」の定義。そして“education for all”という理念についてです。
まず「格差」について考えてみたいと思います。例えば、個人間で「偏差値」に差があるのは「格差」でしょうか(おそらくきちんと統計とかをやられている方に言わせれば差のない「偏差値」なんてないと言われそうですが)。また、学校間で偏差値に差があるのは「格差」でしょうか。身長差や視力の差。見渡してみれば、個人同士の差異はいくらでもあるように思います。では、今回の関西教育フォーラムのテーマである「教育格差」は取るに足らないことなのでしょうか。答えはNoです。現に教育格差、学力格差に向き合うNPOやそれらを題する著作も多く存在しています。ではこれらで問題にされている「格差」とは何か。それはそれらの差が結果として、本人や家族がその差異によって不利を被る可能性を持つものを指しているのです。そこで本連載では「格差」を「その差によって、結果的に本人ないし家族が不利を被る可能性が大きい差」と定義します。

 

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2点目に移ります。“education for all”はUNESCOが2000年から15年後を見通して設定した、教育を取り巻く世界的な目標です。簡単に言えば、すべての子どもに質の高い教育を届ける、という目標です。特に識字率の向上や、男女による教育機会の解消など、日本ではほとんど当たり前となっていることですが、それを世界的に目指そうという動きがあります。日本に限って言えば、「質の高い教育」をすべての子どもに届けることにはほとんど成功しているといえるでしょう。その結果が義務教育となっているわけです。もちろんここにも多くの問題が付随していることは承知の上です。例えば、学校に行けない子どもの存在、学校内での問題行動、いじめなど、本当に「質の高い」教育が届けられているのかという議論はつきません。しかし、それまでを扱うと紙幅が足りませんのでここでは割愛します。ここではこの“education for all”という考え方からもう一歩さらに先を見なければならないのではという疑問を呈したいのです。詳しくは次稿で扱いますので、ここでは、2015年までの世界的な教育の流れとして“education for all”という共通見解があったことを知っておいていただければと思います。

 

イントロダクションということで少し長くなりましたが、今回はここまでとしたいと思います。特に2点目は中途半端に終わっていますが、しっかり次稿で回収しますので、ご安心ください(笑)。

 

参考文献
UNESCO “Education for All Movement”

(オンライン:http://www.unesco.org/new/en/education/themes/leading-the-international-agenda/education-for-all/)(平成27年10月 30日最終アクセス)

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フォーラム概要

■テーマ:「教育格差」

■開催日時:2015年11月22日(日) 14:00~16:30(途中入退場可)

■場所:京都大学吉田キャンパス法経本館第七教室

■入場料:無料

■主催:NPO法人日本教育再興連盟(ROJE)

■登壇者:?山英男氏(立命館大学教育開発推進機構教授・立命館小学校校長顧問・

     NPO法人日本教育再興連盟代表理事)

     若槻健氏(関西大学文学部准教授)

■特別ゲスト:西矢大亮先生(茨木市立郡山小学校)

■後援:京都府教育委員会

    京都市教育委員会

    文部科学省

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・参加申込はこちらのフォームからお願いいたします

・フォーラムに関するお問い合わせは関西学生事務局(roje.kansai@gmail.com)まで

・関西教育フォーラムの詳細や登壇者の詳しい紹介についてはこちらからご確認いただけます!ぜひご覧ください!

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