かんふぉ2014コラム① [グローバル化と国際化の違い]

09.25


近年よく耳にするようになった『グローバル化』というフレーズ。政府や多くの企業は口を揃えて「グローバル化する社会に対応できる人材を育成せねばならない」と述べています。

しかし、『グローバル化』が実際どういう現象なのか、その根本に迫る話はあまり聞かないのではないでしょうか。そこで本コラムでは、関西教育フォーラム(通称かんふぉ)2014のテーマでもある『グローバル化』とは一体何なのか、言葉の面から探っていきます。

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”Globalization”(=グローバル化)を日本語に訳すとしたら、どんな言葉があてはまるでしょうか。

『国際化』という言葉が脳裏をよぎった方も、中にはいるかもしれません。しかし、『国際化』を直訳すると”Internationalization”。”Globalization”とは異なる意味を持っています。

 

では、”Globalization”の訳とはいったいなんなのか。weblio辞書には「世界的規模化」、英辞郎?on the webには「地球規模化、世界化」などが載っています。わかるようなわからないような表現で、いまいちぴんときませんね。

『グローバル化』と『国際化』、結局何が違うのでしょう。ここではいくつかの説をご紹介します。

 

1.“ステージ”の違いであるという説

National(国・国家)→International(国際・国家間)→Global(世界規模・地球規模)。このように1つの国家から国際へ、国際からグローバルへと移行するにつれて、舞台が大きくなっていくと捉える考え方です。この説では、2つははっきりと異なるものではなく、国際化はグローバル化の前段階であると考えられています。

 

2.“視点”の違いであるという説

International(国際)は、あくまで内側から外を見る視点です。日本から世界を見て、外国とどう交流するか、外国人がどれだけ入ってくるか、というようなことを考えるのが国際化の目線となります。

それと比べて、Global(地球規模)は地球というこの惑星を上から見るような視点です。国際化では日本が中心の平面の世界地図を眺め、グローバル化では地球儀全体を眺める、といったイメージをしていただくとわかりやすいかもしれません。

 

3.“コントロール”の違いであるという説

国際化は人々が推し進めていくものです。英語を勉強すること、外国へ留学に行くこと、外国人を呼び寄せること。このように人間のコントロールのもとに広がりを見せるのが、国際化です。

対してグローバル化は現象であり、誰にも止めることはできません。インターネット、交通機関の発達により、国家と国家の境界線が地理的、経済的、政治的、文化的にも徐々に薄れつつあります。今や意図せずとも、1日1つは英単語を耳にするでしょうし、みなさんが身につけている洋服で原材料、工場、製作者、すべてが日本製のものはほとんどないはずです。科学技術の発展によって加速することはありますが、決して止めることはできないのがグローバル化です。つまり、グローバル化は人間のコントロール外にあるのです。

 

4.“アイデンティティ”の違いであるという説

International(国際)は「この国の一員である」という自己認識のもとにあります。他の国の事件や自然災害のニュースを見たとき、日本人としての立場からそのニュースを考えていたなら、Internationalなアイデンティティを持っていると言えるでしょう。

対してGlobal(地球規模)は「この地球の一員である」という自己認識のもとにあります。すべての人間はどうあがいても繋がっており、また、自然界と人間の世界も繋がっています。なぜなら誰もがこの地球という1つの惑星を共有しているからです。地球市民としてどうするべきか、ということが日々の行動の根底にあるのならば、Globalなアイデンティティを持っていると言えるでしょう。

 

以上4つの説をご紹介しましたが、いかがでしたか。

『グローバル化』と『国際化』、今まではっきりとは意識せずに使ってきていたのではないでしょうか。『グローバル化』を考える上で忘れてはいけないのは、これが「地球規模」の「すべての人間に関わること」であり、また、「誰にも止めることはできない」ということです。避けられない上、誰しも関係のあることだからこそ、真剣に考えなければなりません。

 

関西教育フォーラム2014では、「グローバル化する社会でどのような力が求められるのか」、「子どもたちはどのような力を育むべきなのか」ということを軸に、豪華登壇者による講演・パネルディスカッション等を行います。『グローバル化』する社会でのこれからの教育を、ともに考えましょう。

京都大学11月祭の会場にて、みなさんをお待ちしています。

文責:関西ROJE広報担当 平野 愛

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